「ドリブルでガンガン攻めたい!」

「自分でドリブルしてシュートまで決めたい!」

プレイヤーの皆さん、このように感じたことはないですか?

バスケットボールにおいてシュート次に欠かせないスキルであるドリブル。

ドリブルでシュートに持って行く、ドリブルから味方にパスを出してシュートを打たせるなど、ドリブルはバスケットボールにおける「支点」の部分だと思います。

この記事では、「そもそもドリブルってなんで必要なの?」「必ずマスターしたいドリブルの基礎ってどんなものがある?」などの疑問から「自由にボールを操るドリブルの基礎ドリル」を紹介していきます!

<目次>

1 ドリブルって何で必要?ドリブルの本来の目的とは?

・ドリブルをする目的とは?

2 ボールは友達!ボールコントロールに慣れる練習!

・ボールはともだち!まずはボールに触れることから始めよう!

・ボールに触れる感覚を鍛えるトレーニング!

3まずは身につけたい!基礎的なドリブルの種類とは?

・ドリブル練習で意識しなければいけないこととは?

・ドリブル基礎!これは絶対にできるようにしたいスキル!

1 ドリブルって何で必要?ドリブルの本来の目的とは?

NBAやBリーグなど、プロ選手の動画を見てみると、派手でかっこいいドリブルをついていて、これを真似すればドリブル上手くなれる!と勘違いしてしまう方もいるかと思います。

そもそもドリブルをする本来の目的とはなんでしょうか?

上達のためには、本来の目的をしっかりと意識する必要があります。

ドリブルをする目的とは?

ドリブルには主に次のような目的があります。

①バックコートからフロントコートまでボールを運ぶ:リバウンドを取ったり、得点を決められて攻守が変わった際にボールをフロントコート(自チームゴール方向)へ運ぶ。

②パスを受けて自ら仕掛けて得点を狙う:DFを抜いてゴールにアタックする(ドライブ)

③ボールをコントロールして味方のシュートチャンスを作る:ボールをキープしながら、味方やDFの動きを見ながら、パスを出すか、シュートを狙うか、ドリブルを続けるか判断する。

バスケットボールにおいて、コートに立つ全員がドリブルをする機会があるため、コート上にいる5人のプレイヤーのドリブルスキルは試合の勝敗に大きく影響します。

プロの試合を見ていても、場面によってドリブルの使い方が異なります。

・ボールを運ぶドリブル

バックコートからフロントコートまでボールを運ぶ時、DFのプレッシャーに負けて取られないように、攻撃の起点となるドリブル。

主に失点した後、リバウンドを取った後、相手のミス(ターンオーバー)から速攻を狙う場面などで使われます。

フロントコートまでは8秒以内に運ばなければいけないので、DFに負けないかつ、時間もしっかり把握しておく必要があります!(24秒から始まるので、16秒になる前にフロントコートまで運びましょう!)

ここから攻撃が始まるので、プレッシャーに負けないよう日々の練習で意識しておくといいです。

・DFからボールを守るドリブル

フロントコートに入ってDFがプレッシャーをかけてきた時や、ゴール下から力強いドリブルをついて1対1で攻める時に使用するドリブル。

フロントコートに入った時にはDFのプレッシャーに負けないように体をぶらさないように意識してボールを奪われないようにすることが重要になります。

ゴール下から攻める時には、DFにしっかりと体をぶつけながら、プレッシャーに負けないようにゴール下に侵入していきます。ヘルプディフェンスなどをしてくることも考えられるので、いつでもパスが出せるよう顔を上げておきましょう。

状況によってドリブルの仕方や体の使い方が異なるので、まずは知識として覚えておきましょう。

・自ら得点を狙いに行くドリブル

主にドライブと呼ばれるDFをスピードで抜き去る素早いドリブルでゴール下からのレイアップシュートなどを狙うドリブル。

主に1対1の場面やDFの間を突いて侵入して、自ら得点を獲りに行く場面で使用されます。

DFの影響を少なくするためにスピードで抜き去ることが求められるので、80%以上の力でDFをしっかり振り切れるような瞬発力も大切です。

現在NBAで最も1対1が強いシェイ・ギルジャス・アレキサンダーという選手のプレーから、ドリブルから得点するポイントを見ていきましょう!

・シュートチャンスを作るドリブル

ドライブとは違い、周りの状況を確認しながら60%くらいの速さで仕掛けるドリブルのことをペネトレイトといいます。

主にドリブルをコントロールしながらの場面になるのでDFの隙をついてゴール下まで侵入したり、サイドを入れ替えて(右サイドから左サイドへ)スペースを作ったりなどの場面で使用されます。

このドリブルではDFの位置と味方の位置を見ながら、自分のシュートを狙うか、味方へパスを出してシュートチャンスを作るかなど、判断力も重要になってきます。

NBAで屈指のポイントガードであるトレイ・ヤングとルカ・ドンチッチのプレーからドリブルからのチャンスの作り方を学んでみましょう!

2 ボールは友達!ボールコントロールに慣れる練習!

ボールはともだち!まずはボールに触れることから始めよう!

ドリブルのスキルアップを目指す上でまずはボールに触れること、指先の感覚を鍛えることは最初に行いたい練習となります!

サッカー漫画の金字塔、キャプテン翼でも「ボールは友達 こわくないよ」という名言があるように、バスケットボールにおいてもまずはボールと心を通わせること、しっかりとコントロールできるようになることが大切です。

たくさん練習を重ねて、どんどんボールと友達になっていけば、自然とスムーズなドリブルがつけるようになります!

まずはしっかりとボールに触れて感覚を鍛える訓練をしていきましょう!

ボールに触れる感覚を鍛えるトレーニング!

・ボールティップ

指先でボールを弾くトレーニングです。指の腹でボールを細かく弾くことで、指先の神経を活性化させ、より細かいハンドリングができるようになるトレーニングです!

指先でボールの感触をしっかりと感じながら、まずは位置を動かさず、ボールを落とさないようにできるようにできるようになりましょう!

ボールと手の間はなるべく狭く、細かく弾くことを意識すると安定して続けやすくなります!

このドリルをしっかりと安定してこなせるようになると、ドリブルのコントロールが安定する他、片手のパスでより繊細なコントロールができたり、シュートの左右のズレをしっかり修正して真っ直ぐと打ち切るシュートを打てるようになるなど、僕の経験上バスケットボールにおける全ての能力が向上する選手が多いです!

頭の上からだんだん下に移動させたり、色々な動きを加えるとより効果が増すので、ボールを落とさずにできるようになったらチャレンジしてみましょう!

【目安】

15秒間でできるだけ続けられるようにしましょう。

ウォームアップなどに取り入れて日常的に感覚を養うことを意識しましょう!

引用:ダイアモンドBBSオンライン ボールティップ(頭・胸・膝)より

ボール回し

ボール回しは自分の体の周りでボールを回すトレーニングです。ボールを落とさないように意識しながら行います。

頭、腰、膝の周りをそれぞれ行います。

このトレーニングではボールの中心を捉えるスキルが身につけることができます。

ボールの中心がしっかりと捉えられるようになることで、ドリブルに限らず、シュートやパスなどのボールを扱う動作全体でしっかりと強くボールをコントロールできるようになります。

ボールの中心が捉えられていないと、速度が遅くなったり、しっかりと安定して回すことができないので、まずは、自分のできる速さで、遠心力に負けずにコントロールできるようになりましょう!

慣れてきたら、頭から順に連続で行ったり、股の間を八の字で回す、逆回転で回すなど様々な工夫を取り入れてみましょう!

下記動画では、今回紹介した内容など、ボールコントロールを鍛えるドリルを一連の流れとして紹介しているので、ぜひチャレンジしてみてください!

(自宅でもできる内容となっているので、たくさん練習してみてください!)

引用:kuriちゃんねる 【家で練習】ドリブルなしの家でできるハンドリングを元プロ選手のコーチと5分間一緒にやってみよう!初心者でも大丈夫!シュートもドリブルも簡単に良くなる!【バスケ】

3 まずは身につけたい!基礎的なドリブルの種類とは?

ドリブル練習で意識しなければいけないこととは?

ドリブル練習では動いたり、ボールを2つ使ったり、様々な練習法がありますが、どの練習においても「これだけは意識して!」という部分を紹介します!

ドリブルの基礎的な部分になるので、様々なドリブルチェンジの練習の前にこれらの意識すべきポイントはマスターできるように練習していきましょう!

・スタンスをしっかり意識する

足を肩幅くらい広げ、膝は軽く曲げ、体の重心は少し前に置く(つま先に体重を乗せることを意識する)パワースタンスと呼ばれるシュート、ドライブ、パスの基本動作にすぐに移れるスタンスを意識して行います。

基本姿勢はドリブルだけで意識するものではなく、そこから素早く動ける状態であることが重要です。

自分が1番リラックスして動きやすいポジションを探していきましょう!

ステフィン・カリーのハンドリング練習。若干前屈み姿勢で足が肩幅くらい広がっている

引用:【NBA】ステフィン・カリーの試合前ルーティン(フル)apolloNBA Highlightsより抜粋

・ボールを強くつく

ボールを強くつくことで、手のひらでボールをしっかりと持つことができ、よりボールをコントロールしやすくなります。

また、バウンドしてきたボールは保持時間が長くなるので、ボールをコントロールできる時間が増え、DFに取られにくくなります!

日頃からドリブルを強くつくことを意識していないと、試合でボールをつくことに必死になってしまい、うまくプレーができなくなってしまいます。

強いドリブルをつくことにまずは慣れていきましょう!

返ってきたボールをしっかりとキャッチできない人は、ボールが手のひらに吸い付くイメージを持って練習してみましょう!

引用:ドリブルを強くつく本当の理由  mitsuakiTVより

・目線はまっすぐ!ボールを見ない!

どんなにドリブルが上手く出来ても、ボールを見ていてDFに取られてしまったり、味方の動きが見えていなければ意味がありません。

しっかりとスタンスを維持して、目線はまっすぐだったり、ゆとりを持って周りを見れるようになりましょう。

日頃の練習からミスを恐れずに目線をまっすぐに練習してみましょう!

ステフィン・カリーのハンドリング練習。ボールが2つでもしっかりと目線が前を向いている。

引用:【NBA】ステフィン・カリーの試合前ルーティン(フル)apolloNBA Highlightsより抜粋

・ダブルドリブルに注意!

日頃の練習でいくらこれらのことを注意していても、バスケのルールを守っていなくては意味がありません!

もちろんドリブルをつく上で色んな場所でコントロールできなければいけないのですが、ボールを保持する時間を意識しすぎてボールの下半球を持ってしまってはダブルドリブルになってしまいます!

ボールに触れている手の親指が90度(真上を向く状態)まではセーフ、それ以上外側に向くと反則となってしまうのでひとつの判断基準として参考にしてください!

yuta👁️のコピー 1

引用:“ハーデンが歴史を作る、カリーを引き離す” motorcyclesportsより

ドリブル基礎!これは絶対にできるようにしたいスキル!

まずはスタンスを保った状態で行うハンドリングスキルを紹介します。ここで紹介するスキルの数々は試合でドリブルをする上で欠かせないスキルになるので、日頃の練習で取り入れていきましょう!

各項目を1項目あたり30秒間を目安にやり続けることを毎日の練習のルーティーンにすることでどんどん上達していきましょう!

・ノーマルドリブル

ノーマルドリブルは全てのドリブルスキルの土台となる部分なので、まずは安定してできるようになりましょう。

前述したドリブルの際に意識しなければいけないポイントを意識しながら、体の斜め前、手を少し伸ばしたところでボールをつきます。

最初はボールを見てしまうかもしれませんが、しっかりとボールをついてバウンドして手の平にボールが吸い付く感覚をしっかりと感じましょう。

肩はなるべく動かさず、肘から指先にかけて力を伝えるイメージを持つと安定します!

まずはノーマルドリブルをマスターして、高レベルのドリブルをつけるようになりましょう!

バスケットボールの技術 ドリブル/ホームメイト

引用:スポランド ホームメイト・リサーチ バスケットボールの技術 ドリブル より

・高低ドリブル

文字通り、高めにつくドリブルと低めにつくドリブルも練習する必要があります。

ドリブルは一定のリズムだけでなく早くしたり、遅くしたりする必要があります。ドリブルの高低を利用してリズムを変えれるようになりましょう!

リズムを変えてドリブルができるようになると、ドリブルのあとのパスが素早くできるようになったり、DFを揺さぶりながらドリブルで1対1を仕掛けたりできるようになります。

高いドリブルは、肩くらいまで引き上げるイメージで行います。もちろん強くつくことは忘れないでください!

低いドリブルは主に指先を使って細かくつきます。指先でコントロールして自分の足の周りを動かせるようにマスターしていきましょう!

高い、中間、低めのドリブルをそれぞれ混ぜて、2人組ペアで1人が声がけをします。言われた高さのドリブルを瞬時に行い、高さを自由に切り替えれるようにする練習をオススメします!

・ポケットドリブル

ドリブル中にバウンドしたボールを後ろに引く動作のことをポケットといいます。

このドリブルは、プレッシャーをかけてくるDFに対してボールを取られないように守ったり、DFにドリブルチェンジを思わせるような揺さぶりをかけることができたりします。

このドリブルはドリブル後の動作の応用に大きく影響するので、ここだけではなく、これから紹介するスキルを練習する際にもぜひ取り入れてやってみてください!

ポケットドリブルに関しては下記動画を参考に練習してみてください(動画内ではLドリブルと表現しています)

ダイアモンドBBSオンライン ポケット | バスケ初心者はすぐに身につけたいハンドリング・ドリブルスキル

・フロントチェンジ

自分の目の前でボールを左右の手で持ち替えるシンプルなドリブルです。

ボールを自分の前でV字を描くようにバウンドさせて逆手で受け取ります。

ノーマルドリブルで練習したスタンスを意識しながら真っ直ぐボールをつくのではなくそのまま足の間のスペースにボールをつくように意識しましょう!

ボールを逆手でキャッチする際も、しっかりと手の平全体で迎えてあげるように吸い付くイメージで行いましょう。

このドリブルは、DFを抜く、ボールを守る、コートを移動するなど、様々な場面で使われるドリブルチェンジの第一歩目です!NBAやBリーグなどでもよく聞く「クロスオーバードリブル」も基本的にはこのフロントチェンジからDFを抜き去るかっこいいプレーになります!

まずは前述したドリブル練習で意識するポイントに注意しながら、V字を描くようにバウンドさせてみましょう!

バスケットボールの技術 ドリブル/ホームメイト

引用:スポランド ホームメイト・リサーチ バスケットボールの技術 ドリブル より

・ビハインドチェンジ

自分の後ろでボールを持ち替えるドリブルです。

ボールを背後でバウンドさせるため、やや難易度高めです。

難易度が高い分、ボールがDFに視界に入ることが少ないので、急なストップやDFの意表を突いたドリブルチェンジなどで使われます!

初めてビハインドチェンジを練習する時に起こりがちなのが、ボールを後ろでつこうと意識しすぎて体が沿ってしまい、ぎこちないドリブルになってしまうケースです。

自分の背後でボールをつくため、肩を少し引いて、お尻の下の空間でドリブルをつくイメージを持つと、スムーズにつくことができるので意識してみましょう!

引用:[バスケ]ビハインドドリブルが上手くなるためのコツ・練習方法について解説【考えるバスケットの会 中川直之】 中川直之考えるバスケットの会より

・レッグスルー

自分の足の間を通すドリブルです。

片足を1歩前に出して、少し前屈みになった状態で、足の間でV字を描くようにドリブルをつきます。 

自分の足の間に通すことに集中しすぎると上体が上がってしまい、腕だけでついているようなドリブルになってしまいます。このような状態のドリブルが癖づいてしまうと、次の動きに映りづらい、ぎこちないドリブルになってしまうので注意が必要です!

このドリブルは、DFの手の届きづらいところでボールを持ち替えるので取られにくいので、主に進行方向を変えたりする際に、瞬時のドリブルチェンジとして使われることが多いです。

体の内側から通したり、外側から通したりするパターンもあるので練習してマスターしましょう。

バスケットボールの技術 ドリブル/ホームメイト

引用:スポランド ホームメイト・リサーチ バスケットボールの技術 ドリブル より

・ドリブルドリル例

ドリブル練習は15秒〜30秒程度で数種類のドリブルを複数セット行うサーキット式のドリルを行うと効果的です。

数種類のドリブルを取り入れたサーキット形式のドリブルは、異なる種類のドリブルに切り替わる際が1番難しいです。スムーズに切り替えることができるようになると、実際の試合でもスムーズに適切なドリブルチェンジができるようになります。

こちらのドリルは自分のドリブルレベルに合わせて強度を調整したり、様々な工夫を取り入れてメニューを構築できるので、ぜひ日頃の練習や自主練習で取り入れてみてください!

引用:木村 嗣人 【保存版】一人で出来る1ボールハンドリングドリル9選 より

まずは、動画の⑥(ポケットドリブル)までがスムーズにできるようになるまで練習しましょう!

【目安】

1スキルあた15秒〜30秒×6種類(9種類)を2セット

慣れるまではドリブルの切り替わるタイミングで5秒程度休憩を入れても大丈夫です。

ノーマルドリブルやポケットドリブルなど、左右で行うものは両方行います。

ドリブルの切り替え(フロントチェンジからレッグスルーの切り替わるタイミングなど)はなるべくボールをキャッチせず、そのままの流れでできるように目指しましょう!

連続で行うので疲れると思いますが、前述したドリブルで意識しなければいけないポイントはしっかりと抑えて行うようにしましょう!

まとめ

・ドリブル上達のためには、まずはボールの感覚をしっかり覚えること。そのためにはボールと友達になるくらいたくさん触る。

・ボールティップやボール回しで指先の感覚とボールの中心を捉えて安定してボールを触れる感覚を鍛える。

・ドリブル練習は、どんなスキルにおいても目線やスタンス、そして強くつくことは絶対に意識することを忘れない。

今回は、初心者でまだバスケを始めたばかりの方がドリブルが上手くなるために大切な最初のステップを紹介しました!

ドリブルは体に染み込ませて、基礎がしっかりと身に付いたらどんどん上手くなります!

今回紹介したドリルは、体育館のみならず、自宅や外など、ドリブルができる環境があればできるドリルとなっていますので、毎日の練習メニューに組み込むことで、確実に安定したドリブルがつけるようになります!

できるようになったら、次はフットワークを取り入れて、DFを抜くための体の動かし方やDFの揺さぶり方を学んでいきましょう。

ぜひ今回の記事で学んだことを日々の練習や自主練で取り入れて実践してみてください!