【ディスクリプション】

バスケでゴール近くまで行けても、レイアップが決められない…そんな悩みを抱える選手必見!本記事では、高確率で得点できるゴール下シュートのバリエーションと練習法を徹底解説。身長が小さい選手でも得点力を上げるための、レイアップ以外のシュートや、試合で差をつける実践的なドリルを紹介します。

「ゴールの近くまで侵入できるけど、そこからレイアップが狙えないときどうすればいいかわからない」

「ゴール付近からシュートを狙うには、レイアップ以外の方法はあるのかな?」

「小さい選手が点を取るためにはどんなシュートを身につければいいのかな?」

特に、バスケットを初めて少し試合に出始めたりした選手たちはこんな悩みを持っている人もいるのではないでしょうか?

バスケットボールという競技において、ゴール付近のシュートは最も成功確率が高く、安定して得点を重ねることができるため、試合重要な要素になってきます!

また、身長が小さい選手は外のシュートはもちろん、ゴール付近でドリブルから決め切るシュートの引き出しを多く持っておくことも大切になってきます!

今回は、レイアップシュートを軸に、ゴール付近でのシュートのバリエーションの紹介とその練習方法を紹介していきます!

【目次】

1 レイアップシュートが「入らない」を「決まる」に変える!基本と実践ドリル

・レイアップシュートの基本動作を徹底解説

・試合で狙えるようになる!レイアップ実践練習メニュー

2 レイアップだけじゃない!ゴール下シュートのバリエーションを増やそう

・ゴール下で使える主要なシュートの種類と練習方法!

3 ゴール付近のシュートを高確率で決め切るための練習法!

・様々なシチュエーションを想定したランニングシュートドリル

・試合終盤でもしっかりと決め切るためのハードランニングドリル

4 まとめ





1 レイアップシュート|フォーム ⇢ ドリル ⇢ 即効性UPの実践法

レイアップシュートはなぜ重要なのか

バスケットボールにおいて1番狙いたいシュートは「ノーマークのレイアップシュート」です。

NBAにおけるレイアップシュートの確率は約57%。これはダンクシュートの次に高い確率で決めているシュートで、もちろん、DFがいる状態でのレイアップシュートも含まれます。

その状態でも2本に1本以上決まる確率になるので、単純に2回の攻撃で得点が必ず取れるという計算になります。

バスケを始めて1番最初に覚えるシュートがレイアップシュートです。当然初心者を除く経験者の方々にとっては、「ノーマークなら決めて当たり前」のシュートになります。

決めて当たり前のシュート=得点を取れる確率が1番高いシュートになるので、確率が高いシュートはたくさん狙いたいですよね?だからこそゴール付近でシュートを狙うことが重要になります!

レイアップシュートの基本動作

レイアップシュートとは、リングに向かって走りながら、ジャンプしてボールをリングに「置いてくる」ようにして打つシュートのことです。

POINT:ドリブルやパスを貰ってからキャッチ→ステップ→リングに”置く”シュート

【レイアップシュート|フォームチェック】

①ドリブル(キャッチ)からの流れをスムーズに

②右サイド→右手、左サイド→左手で打てるように動線を意識する

③バックボードの白枠の角を狙うようにシュートを打つ

実際のNBAでのプレーを参考に、動画にて解説していますのでこちらもぜひご覧ください!

試合で狙えるようになる!レイアップ実践練習メニュー

1.1ステップレイアップ

通常、2ステップでレイアップシュートを打つところを1ステップ目で踏み切ってシュートを打つようにします。

イメージとしては、キャッチをせずにシュートに持っていくイメージで、ドリブルの跳ね返りの力も利用してシュートを打ちましょう!

【1ステップレイアップのメリット】

・シュートのタイミングをずらせる:DFがブロックのタイミングを掴みづらくなる

・スピードに乗った状態でシュートを打つことができる:速攻の場面などDFと並行している状態でも狙うことができる

以下の動画のように、様々なパターンの打ち方(踏切の足とシュートを打つ手)があるので、臨機応変に対応できるように練習を重ねていきましょう!

引用:木村嗣人【プロ直伝】1人で出来るワンステップレイアップ4選より

2.インサイドハンドレイアップ

基本レイアップシュートは、右サイドなら右手で、左サイドなら左手でシュートを打つのが基本です。

対してインサイドハンドレイアップでは右サイドからは左手で、左サイドなら右手でシュートを放ちます。

【インサイドハンドレイアップのメリット】

・DFを躱すようにシュートを打てる:DFの脇の下をすり抜けるようにシュートを狙うことができる

・ブロックされにくい:DFに背中を向けて半身の状態でシュートを狙うため、ブロックやコンタクトの影響を受けにくい

Stephen Curry, Andre Iguodala to play vs Toronto

引用:Stephen Curry, Andre Iguodala to play vs Torontoより

3.2フィートレイアップ

これまでのレイアップシュートが片足踏切だったのに対して、2フィートレイアップは両足踏切でレイアップシュートを狙います。

これまで紹介したレイアップシュートの種類では、正直DFのブロックやコンタクト(体をぶつけるプレー)に対してシュートを落としてしまうことも多いです。

【2フィートレイアップのメリット】

・DFのタイミングをずらせる:ステップが早いのでDFはブロックのタイミングが掴みづらくなる

・DFから遠い位置からシュートを狙える:半身になるシュートなので、インサイドハンドと同様にDFから遠い位置でシュートを狙うことができる

・DFのコンタクトに強い:両足踏切なので、力が入りやすく、DFのコンタクトプレーに負けずシュートを打ち切ることができる

・相手を躱してシュートを打てる:半身になるタイミングの早いシュートなので、DFの間を狙ってシュートを打つことができる

・ストップしやすい:両足着地になるのでフェイクを入れたり、フローターに変えたりなど、様々な応用が効く

引用:SHUN basketball coach 【得点力アップ】意外とできない2フィートレイアップ!より

【この章の要点まとめ】

・ゴール付近のシュートは最も確率が高いため、積極的に狙っていきたいシュート

・レイアップシュートは1、2ステップでボールをゴールに置いてくるイメージでシュートを放つ

・基本的なレイアップの形ができたら、1ステップ、インサイドハンド、2フィートレイアップをそれぞれ練習して、レイアップシュートのバリエーションを増やしていく

2 多彩なゴール下シュート|レイバック・フローター・フック・ダブルクラッチを解説

ゴール付近まで侵入して、レイアップシュートを狙いにいく!というのがもちろん理想的で1番確率が高いのですが、他にも様々な種類のゴール付近のシュートのバリエーションを知っておくと、得点力UPにつながります!

ここではいくつか覚えておきたいゴール付近のシュートを覚えていきたい順に5つ紹介します!

練習する際のポイントをNBA選手のプレー動画と共に解説していますので、よりイメージしながら、ぜひ練習に取り組んでみてください!

ゴール下で使える主要なシュートのバリエーションと練習方法!

1.レイバック(バックシュート)

レイバックシュート(バックシュート)は、ゴール下を通過した後、背中をリングに向けたまま、エンドライン側の手で打つようなバックシュートのことです。

自分の後ろからDFが来る場合に体を盾にしてシュートを打てるため、スピードがあるドライブや速攻の場面などでは非常に有用性のあるシュートになります。

【レイバックの打ち方】

①ゴールに向かってドリブルをする

②ランニングステップ(1歩2歩のステップ)でゴール真下くらいから踏み切り、ジャンプする

③上半身をゴールに対して振り向きながらシュートを打つ

2.フローター

フローターシュートはフワッと浮かせるように高い軌道で放たれるシュートです。ディフェンスのブロックを避け、身長差があっても効果的に得点を狙えるのが特徴です。

そのまま決めるタイプとボードを使って決めるタイプがあるので、

【フローターの打ち方】

①ドライブでゴール下に侵入する

②ゴールから少し遠い位置(レイアップシュートの踏み切り位置より1歩早め)でステップを踏み出す

③ゴールの最高到達点を意識して、ボールを押し出すようにシュートを放つ

【POINT】

ジャンプシュートのように手首を返さず、ふわりと浮かせるように素早くシュートを放つ

3.フックシュート

フックシュートは、ゴールに対して体を横に構え、ディフェンスから遠い方の手でシュートを放つシュートです。

リングに向かってフックをかけるようなフォームであることから「フックシュート」と呼ばれるようになりました。

主にインサイドの選手(センターやパワーフォワードの選手)がポストから攻める際に使うことが多いシュートです。

最近はよりコンパクトな打ち方ができる「ベビーフック」というものもあり、通常のフックシュートに比べて頭の上からリングにフックをかけるイメージでよりコンパクトにシュートを狙うことができます

ドリブルから2ステップで狙う場合は通常のフックシュート、両足ストップならベビーフックを選択するなど、状況に応じて使い分けられるように練習していきましょう!

【フックシュート(ノーマル)の打ち方】

①ゴールに対して並行にドリブル(DFが付いていてゴール方向に攻められらい)をして2ステップを踏む

②DFの体に対して直角になる(半身になる)状態で体の横からボールを持ち上げる

③逆手でDFを抑えながらリングにフックをかけるイメージでシュートを打つ

【POINT】両手でボールをホールドしながらボールが右の耳の脇を通るように、できるだけ体の近くを通して右肩の上まであげ、片手でボールを放す

【ベビーフックの打ち方】

①ノーマルのフックシュートと同様にゴールに対して並行にドリブルをして2ステップ(両足ステップ)を踏む

【POINT】ポストから攻める際に使うことが多いのでパワーステップ(両足ステップ)を踏んで使うこともある

②体はDFに対して直角になる状態からボールをそのまま真上に持ち上げる

③コンパクトに素早く狙うため、放物線を意識するのではなく、直接ゴールを狙うイメージでシュートを放つ

4.フックレイアップ

フックレイアップシュートはレイアップシュートのゴールに向かう動きとDFから遠い位置でフックシュートの両方の特性を併せ持ったシュートです。

フックシュートよりも近い位置で、かつシュートが横から放たれるためDFと並行した際でもシュートを放つことができます。

【フックレイアップの打ち方】

①少し外側に逃げるようにステップを踏み切る

②逆手でDFのブロックを防ぎながら、大きく弧を描くようにシュートを放つ

【POINT】バックボードを狙うとシュートを決めやすい

シュートの高さ、バックボードのどの高さに当てたらいいかなど、練習の中で調整していきましょう!

動画でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!

5.ダブルクラッチ(中級者向け)

ダブルクラッチは、DFを空中で躱すために、ボールを動かして放つシュートです。

ダブルクラッチができるようになると、空中でDFの手を躱してシュートを打つことができるようになります。レイアップシュートの選択肢が増えるので、シュートの成功率を高めることができます。

ただし通常のシュートよりも動作が増えるため、難易度が高く、高い滞空時間とボールをコントロールするハンドリングスキルが必要になります!

まずは、これまで紹介したシュートを完璧にこなせるようになってから挑戦してみましょう!

【ダブルクラッチを成功させるコツ】

①ジャンプの滞空時間を長くする

ダブルクラッチを成功させるためには、空中で跳んでいる間にフェイントを入れるため、ジャンプ力が高く、滞空時間が長いほど行いやすくなります。

日々の練習でジャンプ力や下半身を強化するトレーニングにも取り組みましょう!

②ボールハンドリング力を鍛える

ジャンプ中はボールが不安定になり、そんな状態の中でDFを躱してシュートを打たなくてはなりません。ボールを素早く、思い通りに動かせるよう、特にキャッチなどのハンドリング部分を強化しなくてはなりません。

こちらの記事ではドリブル以外にもボールタッチを鍛えるハンドリングに関して詳しく紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください!

③相手のDFの動きをイメージする

ダブルクラッチはDFの状況によってボールの動かし方が変わります。そのため、練習する際はどのようなDFがいる状態で放つシュートなのかを明確にイメージして練習することが重要になります。

また、無理にダブルクラッチに行かず、そこからパスを出すなどの判断力も重要なので、同時に視野を保つように意識しましょう!

イメージが固まってある程度打てるようになってきたら、今度は実際にDFがいる状況を想定してイメージと現実の誤差を無くしていきましょう!

④ボールの回転を意識する

ダブルクラッチではボールが不安定になるため、通常のレイアップと同じ軌道ではうまくシュートを打てないケースも多く出てきます。

そこで覚えてほしい技術が、ボールに回転をかけつ技術です。

引用:NBA-USスポーツハードコアトーク NBA《レッスン》NIKE Pro Answers ~ カイリー・アービング:ボールスピン

NBAでも屈指のレイアップ技術を持つカイリー・アービング。彼がシュートを狙う際に意識しているのがボールスピンをかけることです。

正しい位置、正しい角度、正しい力で回転をかけてあげれば、自然とボールはリングに吸い込まれます。

まずは、止まった状態からバックボードのどこに回転をかけるとシュートが入るか、遊び感覚で体に覚えさせていきましょう!

【この章の要点まとめ】

・レイアップシュートを習得したら、レイバック→フローター→フックシュート(ベビーフック)→フックレイアップの順で練習する

・シュートによって狙うエリアとシュートの打ち方の感覚が異なるので、とにかくシュートを打ち込んで体に覚えさせる

・DFがいる状態で練習するとより効果が上がる

3 試合突破力に直結!ハード対応ドリル/PDCA活用術

ゴール付近のシュートはDFの状況に応じて使い分けたり、体力的にしんどくなる試合終盤でもしっかり決め切らなくてはなりません。

今回する2つのドリルでは、シチュエーションに応じて選択するシュートを変える判断能力及びドリブルから素早く打てるスキルと、試合終盤でもしっかり決め切れる、ハードだけど効果抜群のシュートドリルを紹介します!

1.レイアップフィニッシュスキルドリル

このドリルは主にパスをもらう→ドライブする→シュートの1対1の流れで行うドリルです。

動画ではレイアップフィニッシュスキルとして紹介していますが、パスを出した人がそのままヘルプDFの役割を行えば、フローターはフックレイアップをより実践に近い形で練習できるのでおすすめです!

シューター1人、パサー1人、DF兼リバウンダー1人(パサーがDFを兼ねることも可)

【レイアップフィニッシュスキルドリルのやり方】

①コーナー(両サイド)、45°(両サイド)、トップの計5箇所で行う(以下のやり方は45°からの場合)

②コーナーからボールをもらい、ドライブを仕掛ける

【POINT】トラベリングにならないように、しっかり軸足を意識してドライブする

ボールを迎えにいくようにしっかりミートしてドライブを仕掛ける

③パスを出した人はゴール付近に行き、軽いDF兼リバウンダーとなり、ドライブを邪魔する

④ドライブする人はDFの位置を見て、そのままレイアップに行けるか、他のシュートを選択するべきかを判断してシュートを行う

【ドリル目安量】

シューター、パサー、リバウンダーは入れ替わりながら行い、3人であれば計15本決めたら次のエリアに移りましょう。

引用:Orange Sunshines -市立柏高校女子バスケットボール部- シュートを打ち切る!レイアップフィニッシュスキルドリル / LAY-UP SKILLS【市立柏高校女子バスケ部】より

2.スリーメンドリル

スリーメンは国内の強豪校でも行われているシンプルかつハードなオールコートランニングドリルです。

3人1組でオールコートをパスを繋ぎながら走り、レイアップシュートを打つ。これを1往復行います。

スリーメンドリルはシュートを決め切る力以外にも、様々な要素を鍛えてくれるドリルになります。

・コート往復による体力強化

・ランニングしながら正確なパスを出す能力

・スピードがついた状態で安定してレイアップを打つ能力

・疲れた状態でもしっかりとレイアップシュートを決め切る力

かなりきついドリルになりますが、一通りの基礎が出来上がったチームにはぜひ取り入れてほしいドリルになります!

【スリーメンドリルのやり方】

① コートのエンドラインに3人立つ(下図)

3メン

② OF②(真ん中の人)がボールを持ち、OF①(サイド)にパスを出して全員が走り出す

③ OF①→OF②→OF③の順でパスを繋ぎ、最後レイアップシュートを打つ

3メン①

④ OF③はシュートを打ったら逆サイドに入り、OF①がリバウンドから真ん中の人に、OF②はサイドに入り最初のパスを受ける

⑤ ②〜③の動きの繰り返し

3メン②

以下の動画では動きを詳しく解説していますので、こちらもご覧ください!

引用:バスタミTV 【バスケ】スリーメン(三線速攻)の練習方法 1分で分かるバスケの練習法!より

4.まとめ

・レイアップシュートは1番確率よく決めたいシュート。しっかりと意識して確実に決めれるようにする

・ゴール付近のシュートには、レイバックやフローター、フックシュートなど様々な種類があり、それぞれ異なるメリットがある。DFの状況を判断して、正しいシュートを選択することが大切

・レイアップドリルはとにかく実践を意識すること。どんな状況で使うシュートなのか。ひとつひとつ意識しながらやっていきましょう

今回は、ゴール付近のシュートについて、レイアップシュートを軸に様々なシュートスキルを紹介しました!

ゴール付近のシュートは引き出しが多ければ多いほど得点力アップに繋がります。

今回紹介したドリルで、自分の得意なゴール付近のシュートを見つけて自分の武器にしたり、試合終盤でもしっかりと決め切れるようにハードでも意識しながら取り組んでください。

目的を持ちながら練習に取り組むことで、より確率高く、よりスムーズに各種シュートを打てるようになります。

できるようになったら、次はシュートを打つ前のステップの踏み方でDFを揺さぶれるように、様々なステップを学んでいきましょう!

ぜひ今回の記事で学んだことを日々の練習や自主練で取り入れて実践してみてください!